東京都内だけでも年間約2万件のトラブル相談がある

不動産の売却をお考えの方が、まず把握しておきたいのは、不動産取引のトラブルリスクが高いことです。
例えば、東京都の相談窓口には、年間で約2万件の不動産取引に関する相談が寄せられています。
不動産の売却は大きな金額の取引となるため、トラブルが発生すると多額の損害を被る可能性があります。
また、一度トラブルが発生すると、それを解決するために労力を費やす必要があり、精神的にも大きな負担となります。
トラブルを防ぐには、よくあるトラブル事例を知っておくことが有効です。
今回は不動産売却においてよく発生するトラブル事例をご紹介します。
トラブル事例①査定金額よりも大幅に安い売却価格になった
不動産を売却する際は、初めに不動産会社に物件の査定を依頼するのが一般的です。
査定では不動産会社から「このくらいの価格で売却できるはず」という価格が提示されます。
しかし、査定金額はあくまでも予想金額であり、その価格で売れる保証はありません。
よくあるトラブルとして、査定金額よりも大幅に安い売却価格になってしまうケースがあります。
悪徳な不動産会社は、自社で物件を扱うために相場よりも高い金額を提示し、顧客を囲い込むことがあります。
しかし、相場よりも高い価格での売却は難しいため、最終的には値引きをして処分することが多いです。
その結果、「相場よりも安くなってしまった」というケースも少なくありません。
このトラブルを防ぐためには、ご自身の物件を売却する際の相場を知っておくことが有効です。
相場を把握する方法としては、「不動産サイトで類似物件を検索してみる」や「一括見積りをとる」などの方法があります。
また、この文章の末尾でご紹介している「AI価格査定レポート」を利用すれば、無料で簡単に相場を把握することができます。
所有物件の相場を今すぐに知りたい方は、ぜひ利用してみてください。
トラブル事例②買主からの無理な要求に応じて損をした
不動産の売却においては、買い手から「この条件に応じてもらえるなら購入しても良い」という条件が提示されることがあります。
よくあるケースとしては、「●●●万円、値引きしてもらえたら購入する」というものです。
その要求が常識的な範囲内であれば、応じるのが最善策ということもあります。
しかし、売主の中には「早く売却したい」と焦ってしまい、買い手からの無理な値引き要請に応じてしまうケースもあります。
その結果、相場よりも安い金額で処分することになり、大損をしてしまうというトラブルが発生する可能性があります。
不当な値引きを要求された場合は、まず相場価格を提示し、最小限の値引き額で交渉するのが有効です。
また、販売金額が相場価格である場合は、値引き要請に応じないという選択肢もあります。
買い手からの要求にどのように対応するのが最善かはケースバイケースです。
そのため、仲介会社のアドバイスを聞いた上で、慎重に判断することが重要です。
失敗事例③クレーマー気質の買主と契約してしまった
売主は物件を売却する際、民法の「契約不適合責任」を負います。
これは、売却後に隠れた欠陥が見つかった場合、売主が修繕などの責任を負う法律です。
例えば、売主も気付かなかった雨漏りや、売却時に告知しなかったシロアリの被害、給排水管の破損などが該当します。
中古物件の場合、何らかの不具合があることが多いと思います。
売買契約書にその不具合を明記しておけば、売却後のトラブルのリスクは低くなります。
しかし、買主がクレーマー気質の場合、契約不適合責任を理由に様々な要求をされる可能性があります。
このトラブルのリスクを軽減する策として、契約不適合責任の免責(責任を負わない契約)があります。
ただし、責任を免責にして売却する場合、買主にとって不利になるため、相場よりも安い価格での取引になることがあります。
また、売却前にインスペクション(建物状況調査)を実施し、見つかった不具合を売買契約書に詳細に明記しておくことも有効です。
もう一つのトラブル回避策として、不動産会社に直接、物件を買い取ってもらう方法があります。
買主が不動産の専門家であれば、売却後に欠陥が見つかっても、買主側の責任であると主張することが可能です。
失敗事例④悪質な不動産会社と契約してしまった
東京都の住宅政策本部によると、2023年度における不動産会社に対する行政処分や指導などの件数は86件でした。
そのうち、最も重い処分である免許取消は18件、業務停止は14件でした。
東京都内だけでもこれだけの処分が行われていることを考えると、悪質な不動産会社が世の中に相当数、存在していることが分かります。
トラブルの一例としては、物件情報を他の不動産会社に提供しない囲い込みや、不当な広告料や費用を請求されるなどが考えられます。
不動産会社の信頼性を確認する方法として、口コミでの評判を確認するのは有効です。
地域密着型の不動産会社であれば近隣の評判を確認し、広域エリアで営業している不動産会社であれば、インターネットやSNSでの評判を調べてみましょう。
不動産の売却トラブルを回避するためのポイント
これらの事例以外にも、不動産の売却時のトラブル事例は数多くあります。
下記のポイントを押さえることで、不動産の売却時のトラブルを未然に防ぎやすくなります。
ポイント1:不具合を仲介会社にしっかり伝える
失敗事例3でお話しした通り、売主にとって契約不適合責任は大きなリスクです。
そのため、物件に関する不具合を仲介会社に報告し、売買契約書に盛り込んでもらう必要があります。
ポイント2:不動産の基本知識を学ぶ
不動産売却の基本知識を知っていることで、トラブルを未然に防ぐことができるケースは多々あります。
最低限、押さえておきたい情報として「不動産の売却の流れ」や「専任媒介契約と一般媒介契約の違い」などがあります。
ポイント3:契約書の内容を把握する
一般的な不動産会社では、媒介契約や売買契約の書面には業界の標準的なフォーマットが使われることが多いです。
しかし、悪徳業者は売主が不利になる情報を盛り込んでいる可能性もあります。
そのため、契約書は細部までしっかり目を通し、不明点があれば必ず仲介会社に確認することが重要です。
売却で成功するには、目的に合ったタイプの不動産会社を選ぶことも大事です。
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この記事の監修者
谷 和範(株式会社さくら不動産 代表取締役社長)
- 宅地建物取引士/
- 賃貸不動産経営管理士/
- おうち売却の達人
大手不動産フランチャイズチェーンに19年間勤務後、株式会社さくら不動産を創業する。現在SUMiTAS北見店を運営。対応分野は、不動産売却・住み替え・相続・賃貸・管理・不動産コンサル。対応エリアは北見市、網走市、美幌町。
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